成長へ新規事業カギ 試される「起業家」十時氏の手腕―ソニー

東京, 2月3日, /AJMEDIA/

 ソニーグループ(G)の社長が5年ぶりに交代する。足元の業績は過去最高水準だが、世界的な景気減速や地政学リスクが立ちはだかる。電気自動車(EV)など新規事業を軌道に乗せ、成長の芽を育てられるか。社内起業家の顔を持つ十時裕樹・次期社長兼最高執行責任者(COO)の手腕が試される。
 ソニーGは、映画や音楽、半導体、金融など事業構成を多様化し、環境変化に強い財務基盤をつくり上げた。一方、半導体不足による家庭用ゲーム機「プレイステーション5」の供給不安に直面するなど、事業運営ではこれまで以上にきめ細かなリスク管理が求められる。
 こうした中、ソニーGはホンダと組んでEV新会社を設立し異業種に挑む。変革期のリーダーとして吉田憲一郎会長兼社長が選んだのは、ソニー銀行開業の経験を持ち、最高財務責任者(CFO)として成長投資を主導してきた十時氏だ。
 十時氏は2日に東京都内で開いた記者会見で、「急速なテクノロジーの進化を事業のさらなる成長につなげられるか、逆にディスラプト(破壊)されるかは紙一重だと危機感を強くしている」と語った。会長兼最高経営責任者(CEO)にとどまる吉田氏と共に、ソニーの歴史に新たなページを刻む重責を担う。

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