鳥井氏は1年で実績を 創業家出身トップ候補に注文―新浪サントリーHD社長

東京, 12月18日, /AJMEDIA/

 サントリーホールディングス(HD)の新浪剛史社長は17日までにオンライン形式でインタビューに応じ、次期社長候補に挙がる創業家出身の鳥井信宏副社長について「会社を引っ張っていくには実績が重要。この1年で(成果を)出してもらう」と注文を付けた。ビールは来年の酒税改正で減税となり、メーカー間のシェア争いが激化する見通し。「(社の)プレゼンス(存在感)を高めるため(鳥井氏には)主役として活躍してもらう」と期待を示した。
 鳥井氏は創業者のひ孫で、現在は傘下の中核会社サントリーの社長を兼務している。新浪氏は鳥井氏が「いずれ社長になる」と明言した上で、来年はビール事業で「どう戦うかが重要だ」と強調。新浪氏は来年4月に経済同友会の代表幹事に就く予定だが、当面は社長業との兼任で鳥井氏を支えるという。
 新浪氏はまた、今後の人事政策について「人材が流動化する。選ばれる会社の定義が変わる」と指摘。「(役割に応じた報酬で処遇する)ジョブ型と従来型を掛け合わせるとともに、若手の登用を進める」との方針を示した。
 2023年春闘で、基本給を底上げするベースアップ(ベア)を含め6%の賃上げを検討していることについては、「インフレ(物価上昇)で社員の生活が苦しくなっている。生産性を上げてから賃上げするのではなく、まずベアを行ってから生産性を上げるべきだ」と力説した。

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