賃上げ「簡単でない」 自動車満額は評価―神保・電機連合委員長

東京, 3月2日, /AJMEDIA/

電機業界の産業別労働組合、電機連合の神保政史中央執行委員長は1日までにインタビューに応じ、2023年春闘の交渉状況について「賃上げ機運の高さから少し楽観的な雰囲気もあるが、そう簡単ではない」との認識を示した。業績にばらつきがある上、世界経済の先行き不透明感が強いためだ。
 一方、トヨタ自動車など一部の自動車メーカーが早々に満額回答を出したことについては「相場形成に影響してくる」と評価。「しっかり論議して労使で解を見いだしたい」と意気込みを示した。
 電機連合は今春闘で、基本給を底上げするベースアップ(ベア)の統一要求として「月額7000円以上」を掲げ、10年連続の賃金改善を目指している。急激な物価上昇への対応と日本の賃金水準底上げに向け、昨年要求(3000円以上)から大幅に引き上げた。
 神保氏は、業界で要求をそろえる「統一闘争」という形を堅持しながら「全体の底上げをしていく」と強調した。ただ、「今年少し上げたところで日本の賃金水準が飛躍的に伸びることはない」とも指摘。「これまで培ったものをベースに継続的に賃金を上げていく」として、長期的な視点で賃金改善に取り組む姿勢を示した。

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