異例の猛暑、慌てて夏支度 日傘に寝具、商戦はや熱気―小売業界

東京, 7月4日, /AJMEDIA/

 夏物商戦が一気に熱を帯び始めた。急に強まった真夏の日差しに、百貨店は日傘のセールを前倒しで開始。冷感素材の寝具やビニールプールといった、家庭で涼を取る商品も右肩上がりの売れ行きだ。ただ、異例に早い猛暑到来に、一部売り場では「準備が間に合わない」との悲鳴も上がっている。
 松屋銀座は1日、日傘のセールを開始した。6月に入り日傘の売れ行きが前年の2倍と好調。商機を逃すまいと例年より約1カ月前倒しした。開店直後に訪れた女性客は「セールと知って慌てて来た」と話していた。そごう・西武の総菜売り場では、調理時に熱がこもりやすい天ぷらやトンカツを買って帰る客が多いという。
 イオンリテール(千葉市)では、気温が急上昇した6月20日以降、夏用寝具の販売が前週比で2倍に伸びた。ホームセンターのDCM(東京)も家庭用のビニールプールなど自宅で暑さをしのぐアイテムの販売が増加。ただ、あまりに急な気温上昇で「(売り場づくりなど)対応が間に合わない」(小売り大手)といった声も出ていた。
 冷たい食品や飲料も好調だ。「セブン―イレブン」では6月下旬に梅雨が明けてから、氷菓を中心としたアイスの販売が前週より5割増えた。「ファミリーマート」はアイスのほか、店頭でミルクを入れて作るフラッペが人気。「イトーヨーカドー」は、早くもスイカが前年に比べ1.5倍多く売れている。
 マツキヨココカラ&カンパニーでは6月20日以降、ひんやりと感じるタオルやスプレーの販売が急増。花王の「ビオレ 冷(ひや)タオル」は前年比で3倍以上売れた。大王製紙は冷感タイプのマスクが人気だ。

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