東京, 2月10日, /AJMEDIA/
鉄鋼大手３社の２０２２年４～１２月期連結決算が９日、出そろった。原材料やエネルギー価格の高騰を受けて各社が値上げを進める中、日本製鉄の純利益は４～１２月期として過去最高。一方、ＪＦＥホールディングスと神戸製鋼所は値上げが十分に浸透せず減益となり、明暗が分かれた。
日鉄が同日発表した４～１２月期の連結純利益は前年同期比１．８％増の５１７１億円。平均鋼材価格は１トン当たり１４万９４００円と、前年同期から３万６９００円上昇した。コスト削減も増益に寄与。森高弘副社長はオンラインで記者会見し、「外部環境に左右されない収益構造の構築に取り組んだ結果だ」と述べた。
一方、ＪＦＥの純利益は３５．５％減の１４３９億円。鋼材価格の改善は進んだものの、円安や原材料高騰の影響をカバーし切れなかった。
神戸製鋼の純利益は１２．２％減の４７５億円。鋼材価格は１３万９１００円と３万９２００円上昇したが、アルミ板など鋼材以外の価格転嫁が遅れた。勝川四志彦取締役は「マージン改善の動きを進めたい」と語った。
