ロシア、ビザなし交流を一方的破棄 領土問題で日本揺さぶり

東京, 9月6日, /AJMEDIA/

 ロシア政府は5日、日本人と北方領土住民による「ビザなし交流」に関する合意を一方的に破棄した。タス通信が伝えた。ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、欧米と協調して対ロシア制裁を発動する日本は「非友好国」に指定されている。プーチン政権は日本にとっての懸案である北方領土問題を盾に、一層の揺さぶりをかけた格好だ。
 政府のポータルサイトで発表された政令は「1991年の日ソ外相間の往復書簡による(四島交流の)合意、ならびに99年の日ロ間の(口上書による自由訪問の)合意の効力を停止する」と説明している。日本人の元住民による墓参の扱いには触れていない。
 ロシア外務省は3月の時点で、日本側の責任と主張する形で、北方領土問題を含む平和条約締結交渉の中断を表明。その際、91年と99年の合意に基づくビザなし交流を停止すると発表していた。今回は運用上の措置だけでなく、ロシア政府として正式な破棄に踏み切ったことになり、日ロ関係のさらなる冷却化は不可避とみられる。

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