立民、予算反対の国民に秋波 「復縁」望む声、感情もつれも

東京, 3月6日, /AJMEDIA/

立憲民主党内で国民民主党との連携強化を求める声がじわりと広がっている。与党への傾斜を強めていた国民が2023年度予算案に反対し、「野党に踏みとどまった」(立民中堅)ためだ。立民内には「復縁」を望む声もあるが、離れている間に互いの距離は思いの外広がっているようだ。
「政策を訴えていくとか、連携する可能性は出てきている」。泉健太代表は3日の記者会見でこう述べ、まずは政策面での国民との連携強化に期待感を示した。
 もともと立民、国民両党は旧民主党が源流の「兄弟政党」だが、17年にたもとを分かった。国民の玉木雄一郎代表は与党との対決より政策実現を重視。22年度当初予算と2回の補正予算に賛成するなど「準与党化」を進め、連立政権入りまで取り沙汰された。
 しかし、国民は同党支持の産業別労働組合(産別)から「予算案に賛成では4月の統一地方選を戦えない」との声が上がったことを踏まえ、23年度予算案は反対に回った。立民からは「もともと同じ党だから一緒にやりたい」(参院幹部)との声や、統一選を念頭に「国民支持の民間産別の協力を得たい」(中堅)との本音も漏れる。
 もっとも、国民の玉木氏は「立憲民主党のために反対したわけではない」と冷ややかだ。「対決より解決」の独自路線堅持に、立民との連携は「メリットがない」(国民関係者)とみる。
 感情のもつれもあるようだ。立民の岡田克也幹事長は2月の党大会で「働く人々を代表する政党は一つで十分ではないか」と合流の必要性を訴えたが、国民の榛葉賀津也幹事長は2月24日の会見で「『舌は禍の根』ということわざがあるが、ちょっとあんまりだ。『国民民主党はいらない』と取れる」と反発。国民との協力を望む立民中堅は「言い方が上から目線。逆効果だ」と嘆いた。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts