岸田首相演説「中身なし」 統一教会・経済対策で追及―野党

東京, 10月4日, /AJMEDIA/

 岸田文雄首相の3日の所信表明演説について、野党側は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や安倍晋三元首相の国葬に関する問題への対応が不十分だとして、「中身がない」(立憲民主党の泉健太代表)と批判した。経済政策についても、現下の物価高に危機感が不足していると問題視。5日からの各党代表質問で首相を追及する構えだ。
 立民の泉氏は記者団に「統一教会と関係を絶つと言っていたが、その言葉が(演説で)なくなっている」と指摘。党所属国会議員と教団の接点をめぐる自民党の「点検」で氏名を一部非公表にした対応を疑問視し、「国民はあきれている」と語った。物価高対策は「トゥーリトル、トゥーレート(少なすぎ、遅すぎ)だ」と切り捨てた。
 日本維新の会の馬場伸幸代表は記者団に、首相の総合経済対策の指示が遅れたとの認識を示した上で、「緊迫感が感じられない」と指弾。「国葬、統一教会はプロセスの中で何かが間違っていた」と述べ、首相に直接ただすと表明した。
 共産党の志位和夫委員長は「驚くほど中身のない演説だ。国民が物価高騰に苦しんでいるのに、暮らし、営業を守る具体的な対策が全く語られなかった」と酷評。国民民主党の玉木雄一郎代表も「役所から出てきた文書をくっつけたような演説だ。あまり熱が感じられなかった」と述べた。
 一方、自民党の茂木敏充幹事長は記者会見で「乗り越えなければいけない課題について真剣に取り組んでいく意気込みが伝わってきた」と評価。公明党の山口那津男代表は「率直に課題を提起し、政権の取り組みの方向性を示した」と語った。ただ、自民党からは「何をやりたいのか伝わってこない」(閣僚経験者)といった冷ややかな声も漏れた。

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