安保・経済、関係深化に期待 日本政府、英新首相と会談調整

東京, 9月7日, /AJMEDIA/

 日本政府は、英国のトラス新政権誕生により、安全保障や経済面で両国関係が深化すると期待している。英国はジョンソン政権下で対中警戒を強め、インド太平洋地域への関与を強化してきた。日本政府はトラス氏も路線を引き継ぐとみている。
 岸田文雄首相は6日夜、トラス氏の首相就任を受け、「『自由で開かれたインド太平洋』実現に向け、連携を強化したい」と祝意を伝えるメッセージを出した。早期の電話会談実施も調整している。
 ジョンソン政権下で日英間の安保面での連携は強まった。昨年、陸海空自衛隊が英空母「クイーン・エリザベス」を中心とする空母打撃群と沖縄南方で共同訓練を実施。海洋進出の動きを強める中国を念頭に置いたもので、同空母はその後、日本に初めて寄港した。
 外務省幹部は「ジョンソン首相が政策面でアジアに近づいた。変わらず英国を引き付けたい」と指摘。トラス氏が中国を安保上の「脅威」に認定すると英紙は報じており、首相周辺は「早期に協力を確認したい」と語った。
 日英間では、自衛隊と英軍の相互訪問時の法的基盤となる「円滑化協定(RAA)」の早期署名や、航空自衛隊の次期戦闘機の共同開発に向けた調整が進んでおり、日本政府は防衛協力を一層推し進める方針だ。
 トラス氏は国際貿易相として日本との経済連携協定(EPA)に署名。環太平洋連携協定(TPP)参加も申請した。政府高官は「日本を重視する人だ」と歓迎。外務省幹部も「トラス氏とは、これまで積み上げてきた関係がある」と協力強化に自信を示した。

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