厳戒下、党首ら最後の訴え 「犯罪許せず」耳傾ける聴衆―襲撃事件から1週間・和歌山など

東京, 4月23日, /AJMEDIA/

 岸田文雄首相が遊説先の演説会場で爆発物を投げ込まれた事件から1週間となった22日、各党党首らは衆参補欠選挙などの応援で各地を駆け巡った。事件を受けて要人警護が強化される中、聴衆らは最後の訴えに耳を傾けた。
岸田首相「勇気、行動力に感謝」 容疑者確保の漁師と面会

 岸田首相は同日午後、衆院和歌山1区補選の候補者応援のため、事件が起きた和歌山市を再訪した。演説では「多くの皆さんのご協力があり、勇気と行動力があったからこそ私はこの場に立っていられる」と述べた。
 会場では大勢の警察官が警備に当たり、金属探知機を使った検査なども行われた。同市の男性会社員(68)は「テレビで事件を見てぞっとした。以前は無防備過ぎたと思う」と話した。別の男性会社員(65)は「ああいう行動は許せない。犯罪は何も解決しない」と憤った。
 日本維新の会の馬場伸幸代表も同日午後、同市のJR和歌山駅前で候補者の応援演説に立った。手荷物検査はなかったが、陣営によると目立つ色のジャンパーを着たスタッフを増やすなど「見せる警備」で対応した。演説では事件に触れなかった。
 初めて選挙演説を聞きに来たという同市の男性会社員(25)は「警備がしっかりしていて、不安に思うことはなかった。和歌山でこんなこと(事件)が起きるんだとびっくりした」と語った。大阪府箕面市の男性会社員(22)は「不安はあったが、生の声を聞かないと分からないのでなるべく行くようにしている。選挙結果への影響はないと思う」と話した。衆院和歌山1区補選には自民、維新、共産、政女の4人が立候補している。
 衆院山口2区補選が行われている山口県岩国市でも同日午後、現職閣僚が応援に駆け付けてマイクを握った。聴衆は手荷物検査を受けた後、コーンで囲われた区画の中へ入場。選挙カーとは約10メートル離されるなど、厳戒態勢だった。

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