コカインが建材に 押収量急増で新処理法―エクアドル

東京, 2月19日, /AJMEDIA/

南米エクアドルで、コカインを建設資材の原料にするプロジェクトが進んでいる。押収量が急増し保管や焼却処分が追い付かない事態を受けた措置で、国連薬物犯罪事務所(UNODC)も支援している。
 エクアドルは欧米へ密輸される麻薬の中継地。ラソ政権による取り締まり強化の結果、2021年の押収量は前年の約2倍の210トン以上で、22年はわずかに減少したものの高水準が続いている。その大部分はコカインで、国内に27カ所ある警察署の倉庫はあふれ、処分用の焼却炉の処理能力も超えているという。
 プロジェクトでは、首都キト郊外の廃棄物処分場に持ち込まれたコカインの塊をガラスなど他の廃棄物とともに砕いて粉状にし、セメントや砂、水と混ぜてコンクリートを形成。深さ15メートルの穴に運び込まれ、穴が埋まった段階で処分場の倉庫の床として使う。処分場は「安全上の理由」で特定されていない。
 国連によれば、この方法ならコカインが地中に漏れ出したり、回収されたりする危険はない。麻薬対策当局高官は、コカイン1トンの焼却に約12時間を要するのに対し、3時間足らずで処理できると説明する。
 これまでに、21~22年に押収したコカインなど約350トンがセメントと混ぜて使われた。同高官は、ロイター通信に「より安く、より短時間で処理できるし、環境にも影響がないやり方だ」と強調している。

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