「カネに無頓着、甘さ露呈」 薗浦氏辞職、関係者ら指摘

東京, 12月22日, /AJMEDIA/

 政治資金の過少記載疑惑で、東京地検特捜部の捜査を受けている自民党の薗浦健太郎衆院議員(50)が21日、略式起訴される見通しとなったことを受け議員辞職した。検察側は罰金に加えて原則5年とされる公民権停止も求めるとみられる。「政治とカネ」で議員辞職が近年相次ぐ中、薗浦氏をよく知る関係者は「選挙違反にならないよう厳しく臨んでいたのに、カネ集めに無頓着だった脇の甘さが出た」と指摘した。
 関係者によると、問題となっているのは、薗浦氏が代表を務める資金管理団体「新時代政経研究会」。会計を担当していた公設第1秘書が政治資金パーティー収入計約4000万円を収支報告書に記載せず、簿外処理していた疑いが出ている。
 薗浦氏は13日以降、特捜部の任意聴取に応じ、秘書から過少記載の報告を受けたことを認めた上で、「他の団体に振り分けていると思った」と説明。簿外処理の認識はなかったとしながらも、確認すべきだったとして争わない姿勢を示した。
 読売新聞記者を経て、総務相だった麻生太郎副総裁に政策秘書として師事した薗浦氏。2003年の初出馬時から知る陣営関係者は「当時から日本の外交・安全保障を語っていたが、『それでは票にならないよ』と言ったぐらい、真面目に取り組んでいた」と振り返る。「クリーンな人で、新聞記者出身だけに選挙違反にも厳しかったが、カネに無頓着だったことで足をすくわれた。将来ある政治家だったのだが」と肩を落とした。
 別の関係者も「秘書が代理で香典を持参して(有権者の)通夜に行こうとすると『選挙違反になるから』と出席を禁じていたほどだ」と明かす。「貧乏事務所で、カネ集めが下手だった。良く言えば秘書を信頼し、悪く言えば秘書任せだった」などと語った。

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