米、同盟強化を加速へ 早期の関係構築期待―韓国大統領選

東京, 3月11日, /AJMEDIA/

韓国大統領選で保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦前検事総長が勝利したことで、バイデン米政権は米韓同盟や日米韓3カ国の連携を一層深めていく見通しだ。バイデン大統領はロシアのウクライナ侵攻や、激化する対中競争に追われるが、米韓同盟を重視する尹氏との関係構築にも速やかに乗り出すとみられる。
 ホワイトハウスは米時間の9日、バイデン氏が尹氏と電話会談し、祝意を伝えたと発表した。バイデン氏は会談で強固な米韓同盟を確認し、新型コロナウイルス対策や重要品目のサプライチェーン(供給網)強化などで「協力を深めていくことを楽しみにしている」と強調。対北朝鮮で緊密な連携を続けていくことで一致した。
 北朝鮮への融和路線を優先し、米中を相手に「バランス外交」を目指した文在寅政権下では、米韓、日米韓の関係が後退した。ヘリテージ財団のブルース・クリングナー上級研究員は、尹氏の勝利で米韓の外交・安全保障政策の「足並みがそろう」と指摘。対北朝鮮政策でも連携や協力が深まると分析する。
 一方で、韓国は中国への経済的な依存度が高く、中国と対立を深める米国との協力をどこまで進めるかには、不透明さも残る。
 日米韓連携の試金石となるのは日韓関係だが、元徴用工や慰安婦などの歴史問題を抱え、「進展は難航するだろう」(クリングナー氏)との見方が多い。バイデン政権は早期の関係改善を両国に促していく見込みだ。

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