欧州、コロナ感染再びジワリ拡大 ドイツ、2日連続最多更新 追加接種を呼びかけ

東京, 11月06日, /AJMEDIA/

欧州で冬の到来を前に、新型コロナウイルスの感染が再び急増している。ドイツでは5日の発表で、1日当たりの新規感染者が3万7120人にのぼり、2日連続で過去最多を記録した。ワクチン接種の広がりで欧州各国は今春以降、相次いで感染規制を緩和したが、対策を強化する国も出てきた。

ドイツのシュパーン保健相は5日の記者会見で、ワクチン接種完了から6カ月経過した人を対象に、追加接種を急ぐ方針を示した。「これから数週間は厳しい状況になる」と見通しを語った。

ドイツでは9月から、60歳以上の高齢者や医療従事者らへのワクチンの追加接種を行っている。保健当局は70歳以上に追加接種を推奨しているが、接種に否定的な人も多く、思うように進んでいなかった。

オランダでも5日の発表で、感染者数が1日当たり1万人を超え、4カ月ぶりの高水準になった。政府は6日以降、マスク着用義務の対象を商店や図書館など屋内施設に再び広げ、違反者には罰金を科す措置を決めている。

感染者数は今月、ベルギーやデンマーク、東欧諸国でも増加。欧州連合(EU)の専門機関、欧州疾病予防管理センター(ECDC)は4日、オランダやブルガリアやクロアチア、ハンガリーなど計9カ国で「感染が非常に懸念すべき水準にある」と指摘した。

EUでは共通のワクチン接種証明が導入され、証明を提示すれば域内を自由に移動できるようになった。

飲食店や商業施設の営業規制、マスク着用義務も相次いで緩和された。接種拡大に伴って感染テストの実施件数も減少しており、昨年と比べて感染者数の実態が把握しにくくなったという指摘もある。ドイツでは、高齢者施設での感染テストを再び強化する方針だ。

英オックスフォード大の研究者らが運営する「アワー・ワールド・イン・データ」によると、4日時点でワクチン接種を終えた人の割合はドイツが66%、フランスが68%、英国が67%で、いずれも日本の73%を下回った。東欧ではハンガリーが60%、ルーマニアが33%で、西欧に比べて接種が遅れている。

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