新型コロナ患者数 2週連続減少 “感染は繰り返し拡大 対策を”

東京, 02月27日 /AJMEDIA/

新型コロナウイルスの全国の感染状況は、2月18日までの1週間では1つの医療機関当たりの平均の患者数が10.10人で、前の週の0.73倍となっています。厚生労働省は「このまま減少傾向が続く可能性があり、ピークは過ぎたと考えられる。例年、春先は感染が落ち着くが、感染は繰り返し拡大するので引き続き感染対策を続けてほしい」としています。

厚生労働省によりますと、2月18日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から1万7793人減って4万9821人となりました。

また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は10.10人で、前の週の0.73倍となりました。前の週から減少が続くのは、2週連続となります。

都道府県別では、多い順に
▽石川県が15.48人、
▽茨城県が15.46人、
▽岐阜県が15.16人、
▽宮城県が14.51人、
▽長野県が14.14人などとなっていて、45の都道府県で前の週より減少しています。

2月18日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は3150人で、前の週と比べて163人の減少でした。

厚生労働省は「このまま減少傾向が続く可能性があり、ピークは過ぎたと考えられる。例年、春先は感染が落ち着くが、感染は繰り返し拡大するので引き続き感染対策を続けてほしい」としています。

専門家 “入院患者数は高い水準続く 注意必要”
感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授は、新型コロナの流行状況について「患者数は2週連続で全国で減少傾向が続いているが、この1週間の新規の入院患者の数は3000人を超え、この冬、感染が拡大してから最も高い水準が続いている。また、入院患者の半数は80歳以上の高齢者なので、今後、入院患者数の推移も注意する必要がある」と話していました。

そのうえで「この冬、同時流行となったインフルエンザの患者の数も減少傾向がみられているが、新型コロナとともに再び増加することがないか注意が重要だ。また、気温が低く感染症にかかりやすい時期は続くので、基本的な感染対策は、引き続き心がけてほしい」と話していました。

石川県 インフルエンザや新型コロナの患者 多い状態続く
能登半島地震で大きな揺れを観測した石川県では、引き続きインフルエンザや新型コロナウイルスの患者が多い状態が続いています。

石川県で2月18日までの1週間に調査の対象となっている医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、1医療機関当たり25.44人で、前の週から4.44人増加しました。

保健所の管轄する地域ごとでは、
▽金沢市が37.00人、
▽南加賀が28.20人、
▽石川中央が20.73人、
▽七尾市などを含む能登中部が11.17人、
▽輪島市などを含む能登北部が3.75人でした。

このうち金沢市では前の週から6.35人増加しています。

また、新型コロナの患者数は、県全体で15.48人で前の週から6.43人減りましたが、1医療機関当たりの患者数としては全国で最も多くなっています。

保健所の管轄する地域ごとでは、
▽能登中部が40.50人、
▽石川中央が15.36人、
▽金沢市が12.47人、
▽能登北部が10.50人、
▽南加賀が7.70人となり、能登中部を中心に引き続き高い水準が続いています。

インフルエンザ 1医療機関当たり患者数20.64人 前週より減少
また、全国の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、2月18日までの1週間で1医療機関当たり20.64人と、前の週よりも3.29人減りました。

国立感染症研究所などによりますと、今月18日までの1週間に全国およそ5000か所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、前の週より1万5820人少ない10万1832人だったということです。

データをもとに推計されるこの1週間の全国の患者数は、およそ63万3000人となり、去年9月4日以降の累積の患者数は、およそ1497万1000人と推計されています。

1医療機関当たりでは、全国で20.64人と前の週よりも3.29人減りました。
都道府県ごとでみてみますと、1医療機関当たりの患者数は、
▽福岡県が37.07人、
▽大分県が30.47人、
▽熊本県が29.91人、
▽埼玉県が29.00人、
▽沖縄県が28.33人などとなっていて、39の都府県で前の週よりも減少しましたが、引き続き患者数が多い地域もあります。

感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授は「例年のシーズンのように『A型』が先に広がって、『B型』に置き換わり、減少傾向に転じていく流れをたどっているが、今シーズンは、新型コロナウイルスの同時流行となったこともあり、このまま推移していくかはまだ分からない。入院患者も多い状況で、今後、患者数がどう推移するか、少なくとも数週間は注意する必要がある」と話していました。

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