新たに「発信力」も重視 月探査に向け、世論意識―宇宙飛行士・新規募集

東京, 11月20日, /AJMEDIA/

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が13年ぶりに行う宇宙飛行士の新規募集では、「理系」に限定されていた応募資格を緩和するとともに、「体験や成果を外部に伝える豊かな表現力と発信力」(募集要項)も評価基準に加えられた。日本の有人宇宙活動が月探査へと広がる機会に、世論の理解を得ながら、多様な人材確保を進めたい思惑がある。
 国際宇宙ステーション(ISS)で2人目の日本人船長を務めた星出彰彦さん(52)をはじめ、日本人飛行士の評価は国際的にも高いが、過去5回の宇宙飛行士募集で、応募者の最多は前回2008年の963人。米航空宇宙局(NASA)の1万2000人以上、欧州宇宙機関(ESA)の2万2000人以上に対して極めて少なく、有人宇宙開発への国民的関心はISS参加各国に比べると高いとは言えない。
 JAXA有人宇宙技術部門の川崎一義事業推進部長は「日本では宇宙開発や月に行くということを、国民は関係ないと思っている」と指摘。多額の国費が投じられる「日本人の月面着陸」に対し、「その成果や意義を納税者にしっかり説明するのは重要な責務。発信力も重視する」と話した。

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