岸田首相、米大使と広島訪問 ロシア核使用「許されぬ」

東京, 3月27日, /AJMEDIA/

 岸田文雄首相は26日、エマニュエル駐日米大使とともに被爆地・広島市の平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花した。両氏はこの後、公園内の施設で会談し、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアが示唆している核兵器の使用は断じて許されないとの認識で一致した。
 広島選出の首相は「核兵器のない世界」がライフワーク。着任から間もない核保有大国の大使を被爆地に案内し、日米で足並みをそろえて核軍縮を目指す姿勢を内外にアピールした。
 首相は会談で「ロシアによる核兵器使用の可能性が現実の問題として懸念されている。核兵器を含む大量破壊兵器の使用は絶対にあってはならない」と強調。大使は「プーチン大統領はほかの核保有国とともに核兵器の使用を防止する誓いを立てている(はずだ)」と語った。
 会談後、首相は記者団に「ウクライナ情勢は『核兵器のない世界』を目指す上での道のりの険しさを改めて私たちに突き付けている」と指摘。「唯一の戦争被爆国として、核兵器の惨禍は二度と繰り返してはならないとの強い思いを確認する」と表明した。
 大使は2009~10年にオバマ米大統領(当時)の首席補佐官を務めた。首相と大使は平和記念資料館を視察し、オバマ氏が16年の広島訪問時に折った折り鶴などを見学。首相は「ユース非核特使」として軍縮・不拡散に取り組んだ経験のある若者との車座対話も行った。

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