岸田首相、先陣切り官邸入り 迅速初動アピール―福島沖地震

東京, 3月18日, /AJMEDIA/

 16日深夜に起きた福島県沖を震源とする地震は、昨年12月の岸田文雄首相の首相公邸引っ越し以来、政権の危機管理が問われる初の大型災害となった。首相は発生の19分後、松野博一官房長官らに先駆けて官邸に到着。「職住近接」によるスピーディーな対応をアピールした。
 首相は16日、午後7時からの記者会見を済ませると8時半すぎには官邸の隣の公邸に帰宅した。しかし、11時36分ごろに地震が起きると再びスーツに着替え、携帯電話を耳に当てながら同55分に徒歩で官邸へ。自身が出した指示の内容を記者団に説明した後、執務室に入った。
 執務室では二之湯智防災担当相ら閣僚と相次いで協議。約2時間後に再び記者団の前に現れ、「身を守るための行動を取ってほしい」と国民に呼び掛け、17日午前2時前に公邸に戻った。
 首相は昨年10月の衆院選の際、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したのに官邸へすぐ戻らず、野党から「危機管理の意識が足りない」と批判を浴びた。昨年12月、首相として9年ぶりの公邸住まいを始めたのは、この失態を教訓とした面もある。
 松野長官は17日の会見で、首相がツイッターでの発信にも力を入れたと強調し、「緊急事態にいち早く対応することは政府の重要な使命だ」と述べた。公明党の石井啓一幹事長は「迅速な対応」と評価し、立憲民主党関係者は「アピールが過ぎる」と語った。

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