宮城、福島で震度6強 両県に津波、最大30センチ―4人死亡、東北新幹線脱線

東京, 3月17日, /AJMEDIA/

 16日午後11時36分ごろ、福島県沖を震源とする地震があり、宮城県登米市、福島県南相馬市、相馬市などで震度6強の揺れを観測した。気象庁によると、震源の深さは57キロ、地震の規模(マグニチュード)は7.4と推定される。両県には津波注意報が出され、宮城県で最大30センチの津波を観測。東北新幹線では走行中の車両が脱線した。
 岸田文雄首相は17日の参院予算委員会で、地震の被害について、現時点で死者4人、負傷者97人と明らかにした。原発の異常は確認されていないという。
 気象庁の中村雅基地震火山技術・調査課長は記者会見し、「約1週間は最大震度6強程度の地震に注意してほしい」と呼び掛けた。
 宮城県の石巻港では17日午前2時14分に30センチ、仙台港と福島県の相馬市では同日未明にそれぞれ20センチの津波が到達。その他の両県沿岸各地でも微弱な津波が観測された。気象庁は同日午前5時に津波注意報を解除した。両県は沿岸市町に避難指示を出し、福島県では約350人が避難した。
 宮城県登米市では70代男性、福島県相馬市で60代男性の死亡が確認された。宮城県で49人、福島県で36人など7県で計92人が重軽傷を負った。
 JR東日本によると、東北新幹線下り線の福島―白石蔵王間で「やまびこ223号」(乗客乗員78人)が脱線した。けが人はいなかった。東北新幹線は那須塩原―盛岡間で運転を見合わせ、再開の見通しは立っていない。東北自動車道や常磐自動車道などは、路面に亀裂が入るなどしたため一部区間が通行止めとなった。
 原子力規制庁によると、東京電力福島第2原発の1、3号機では、使用済み燃料プールのポンプが一時停止した。福島第1原発の5号機タービン建屋では火災警報が鳴ったが、火災は確認されなかった。東北電力女川原発(宮城県)、日本原燃の核燃料再処理工場(青森県)に異常はなかった。
 地震発生直後、関東、東北地方で一時計約220万戸の大規模な停電が発生。東京電力管内は17日未明に解消されたが、東北電力管内では同日午前9時5分時点で、宮城、福島両県などの計約3万3600戸で停電が続いている。

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