塩野義コロナ薬、継続審議に 有効性の推定「判断できず」―厚労省

東京, 7月21日, /AJMEDIA/

 厚生労働省は20日、薬事・食品衛生審議会の薬事分科会と専門部会の合同会議を開き、塩野義製薬が開発する新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について承認可否を審議した。国産初のコロナ飲み薬として注目されていたが、「提出されているデータからは有効性が推定されるとは判断できない」と結論付けた。11月に提出予定の最終段階の臨床試験(治験)の結果などを待ち、改めて審議する見通し。
 合同会議では、審査を行う医薬品医療機器総合機構(PMDA)が報告書を提出した。ゾコーバの服用で「ウイルス量の減少傾向が認められたことは否定しない」としたが、最終段階の治験を踏まえて再検討が必要との見解を示した。また、同薬と併用できない既存薬があるほか、妊婦には投与できないと指摘。現時点では「重症化リスクがあり、他の治療薬が使用できない場合に限ることが妥当」としていた。
 会議では、委員から「臨床現場で使いにくい」「最終治験まで待ってもよいのでは」などの意見が出た。
 6月の専門部会でも「さらに慎重に議論を重ねる必要がある」として結論が持ち越されていた。

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