名古屋刑務所死亡、遺族が国提訴 「医療行わず保護室収容」―東京地裁

東京, 4月6日, /AJMEDIA/

名古屋刑務所(愛知県みよし市)で昨年3月、男性受刑者=当時(71)=が死亡したのは、適切な医療を提供しなかったためだとして、男性の弟(67)ら遺族4人が5日、国に約3800万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴状によると、暴行罪で服役していた男性は昨年2月13日ごろから胸の痛みや息苦しさなどを訴え、同3月1日、心筋梗塞による多臓器不全で死亡した。この間、大声を出したことなどを理由に保護室に4回収容された。2月22日に急性心筋梗塞の疑いがあるとして病院に搬送されたが、検査や入院を拒み、刑務所で点滴を受けるとともに身体を拘束された。
 原告側は「診察を求めるため大声を発した可能性があるにもかかわらず、適切な治療を行わず、漫然と保護室に収容したのは重大な違法だ」と主張。「早期に治療を開始していれば死亡は避けられた」と訴えている。
 男性の弟は東京都内で記者会見し、「兄の死の経緯を明らかにしたい」と述べた。法務省矯正局は「訴状が送達されていないためコメントは差し控える」としている。

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