原告ら、悔しさにじませ 請求棄却に「残念」―御嶽山訴訟

東京, 7月14日, /AJMEDIA/

 御嶽山噴火訴訟の原告らは13日、長野県松本市内で記者会見した。気象庁の対応の違法性を認めながらも請求を棄却した長野地裁松本支部判決に対し、悔しさをにじませた。
 原告の一人で、噴火災害で亡くなった伊藤保男さん=当時(54)=の妻ひろ美さん(61)=同県東御市=は、「本当に悔しい。裁判で夫の無念が少しでも和らいでほしいと思ってきたが、残念だ」と肩を落とした。判決が気象庁職員の対応の違法性を認定した点は「良かった」と話し、同庁に対し「もっと技量のある人を観測の現場においてほしい」と強く求めた。
 長男の堀口英樹さん=同(37)=を亡くした原告の純一さん(75)=岡山県赤磐市=は、英樹さんのネクタイを締めて裁判所に足を運んだ。気象庁が噴火警戒レベルを据え置いた当時の判断過程について「(同庁内で)どういう議論をしたのかは明らかになっていない。それをはっきりさせて、私たちも納得したい」と訴えた。
 原告側弁護団事務局長の山下潤弁護士は、「山体膨張についてきちんと調査すべきだったと判決が言及したのは成果だ」と評価し、同庁の観測態勢に影響を与えるとの見方を示した。

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