公害判決50年で企画展 7月1日から―三重・四日市

東京, 6月30日, /AJMEDIA/

 三重県四日市市は29日、7月1日から市立博物館で開催する企画展を関係者に公開した。四大公害病の一つ、四日市ぜんそくをめぐる訴訟の判決から同月24日で50年となるのに合わせた展示で、歴史や教訓を次世代に伝える。8月28日まで。
 企画展は「四日市公害判決50年展~過去をふり返り未来へつなぐ~」。当時、コンビナート近くに住んでいた小学生が市内の様子を語るというストーリー形式で被害を紹介する。写真や絵、動画など84点を展示しており、内覧会を視察した森智広市長は「四日市を語る上で公害の歴史は外すことができない」と話した。
 内覧会には四日市公害患者と家族の会代表の谷田輝子さん(87)も訪れた。谷田さんは9歳の娘をぜんそくで亡くしており、来場者には「見たことを心に残し、次の人に伝えていってもらいたい」と語った。
 四日市公害訴訟は、石油化学コンビナートから排出される亜硫酸ガスがぜんそくを引き起こしたとして、患者9人が企業6社を提訴。1972年7月24日の津地裁四日市支部判決は、企業側の責任を認めて賠償金の支払いを命じた。今年5月末時点の認定患者は308人。

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