事件から1年、犠牲者悼む 元患者「時間止まったまま」―大阪ビル放火殺人

東京, 12月18日, /AJMEDIA/

 大阪市北区の心療内科クリニックで26人が犠牲となった放火殺人事件は、17日で発生から1年を迎えた。現場の雑居ビル前には花束が置かれ、雨の中、多くの人が犠牲者を悼んで祈りをささげた。
 「空から見守ってください」。クリニックに通っていた女性は、院長の西沢弘太郎さん=当時(49)=や、職場復帰に向け「リワークプログラム」に参加していた仲間に宛てて、こう書いた手紙を、バラの花束に入れて手向けた。1年がたったものの、「時間が止まっていて、(事件の)実感も湧きません」と悲痛な思いを語った。
 大阪府吹田市の男性(28)は交際相手を失った。「行ってきます」。あの日、通院前の彼女から、無料通信アプリ「LINE」で届いたメッセージが最後となった。「1年たったから来ようと思ったが、やっぱり苦しい。胸が締め付けられる」と心情を吐露。「僕自身も整理を付けていかないと」と述べた。
 和歌山市から献花に訪れた会社員の男性(25)は「事件からしばらくして、お世話になった先輩が亡くなったことを知り、初めて現場に来た」と話す。「豪快で明るく男気のある先輩で、ネガティブな時でも前を向けよと言ってくれた」としのんだ。

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