“ロシア軍が核兵器使用議論 バイデン政権が対応準備” 米報道

東京, 03月12日 /AJMEDIA/

アメリカの複数のメディアは、ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍がおととし10月ごろ、核兵器をウクライナで使用することについて具体的に議論を行っていたとして、バイデン政権がこれに対応するため綿密に準備を進めていたと伝えました。

アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは9日、アメリカ側がおととし10月ごろ、ロシア側の極秘の通信を傍受したところ、ロシア軍の内部で核兵器の使用について頻繁に議論が行われていたと伝えました。

軍の最高幹部の1人は、戦地で核兵器を爆発させるための後方支援についても話していたとしています。

核兵器が実際に移転された証拠は見つからなかったとしていますが、CIA=中央情報局は、ウクライナ軍が南部クリミアを奪還しようとすれば、ロシア軍が核兵器を使用するおそれが50%以上に高まる可能性があるとバイデン大統領に警告していたということです。

バイデン政権は、その年の11月、CIAのバーンズ長官を派遣してプーチン大統領の側近で、対外情報庁のナルイシキン長官と接触して警告したところ、ナルイシキン氏は「プーチン大統領が核兵器を使用するつもりはない」と話したといいます。

アメリカのCNNテレビも9日、政権の当局者の話としてこの時期、ロシアが核兵器でウクライナを攻撃する可能性があるとしてバイデン政権は綿密に準備を進め、具体的には戦術核兵器などの使用を懸念していたとしています。

プーチン大統領は、先月行った年次教書演説でも「戦略核兵器の戦力は、確実に使用できるよう準備が完了している」と述べ、威嚇を繰り返しています。

ロシア大統領府「臆測のたぐいの報道」と否定
アメリカの複数のメディアがロシア軍がおととし10月ごろ、核兵器をウクライナで使用することについて具体的な議論を行っていたなどと伝えたことを受けて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は11日、記者団に対し「臆測のたぐいの報道だ。コメントする必要はないと思う」と述べ否定しました。

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