「日本の友人、ナチスと戦った」 ゾルゲ追悼上映会で―退任目前のロ大使

東京, 11月9日, /AJMEDIA/

 近く退任するロシアのガルージン駐日大使が7日夜、旧ソ連のスパイ、リヒャルト・ゾルゲについて「日本の友人、ドイツの友人、いろいろな国の友人のとても強い支援をいただいて(ナチス・ドイツとの)戦争を最終的な勝利へ、大きな貢献をした」と主張した。東京都港区の在日ロシア大使館での映画「スパイを愛した女たち リヒャルト・ゾルゲ」(来年2月日本公開)特別上映会の舞台あいさつで語った。
 1930年代を中心に東京で活動したゾルゲは、ソ連のために日本やドイツの情報を収集した。スパイ出身のプーチン大統領誕生後のロシアでは、ゾルゲのブームも起きている。
 ガルージン大使は「今の時代においてこそ、あの戦争の真実を語ることが格別に重要で、格別に必要だ」と強調。「世界のあちこちで、あの戦争についての真実を書き換え、善を働いた人を悪人として見せ掛け、悪事を働いた人たちをいわゆる英雄として見せ掛ける動きが強まっている」と訴えた。
 上映会は、巣鴨拘置所で1944年11月7日、ゾルゲが処刑されてから78年目の命日に合わせて開かれた。2019年制作のため、ウクライナとロシア、中国の合作で、日本の俳優が多数出演している。
 あいさつ後、上映会主催者から花束を贈呈されたガルージン大使は「ありがとうございます」と何度も繰り返した。

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