東京, 7月17日, /AJMEDIA/
日本では絶滅したとされていた「キイロネクイハムシ」という水中で生活する昆虫が、滋賀県のびわ湖で生息していることが確認され、国内での確認は60年ぶりのこととして話題になっています。
「キイロネクイハムシ」は、きれいな水の中に生える水草を生活の場として一生を水中で過ごす体長が4ミリほどの昆虫で、本州や九州に分布していましたが、環境省のレッドリストで国内では「絶滅」とされていました。
京都大学の加藤真教授などは、別の生物調査のためにびわ湖の水草を採取したところ「キイロネクイハムシ」を見つけ、びわ湖の一部の水域で生息していることを確認したということです。
国内では、福岡市で最後に採取されてから60年ぶりの確認になるということで、環境省は、絶滅したとされる種が再び見つかるのは、12年前に山梨県で確認された淡水魚の「クニマス」以来で、珍しいとしています。
京都大学の加藤教授は「この昆虫の生息域はトンボが飛び交うような日本の原風景ともいえる場所であり、生息環境を保全することは日本の昔ながらの風景を残すことにもつながる」と話していました。