米インフレに揺らぐ市場 円と東京株、くすぶる先安観

東京, 9月15日, /AJMEDIA/

 米国の物価上昇が金融市場を揺さぶっている。14日の外国為替市場では、米国の金融引き締め強化への観測から日米金利差拡大が意識され、一時1ドル=145円に迫る水準まで円安が加速した。東京株式市場では、景気の先行きに対する懸念からほぼ全面安となった。米国のインフレに対する警戒感は根強く、円・株式相場の先安観がくすぶっている。
 外為市場では、インフレ抑制のため米連邦準備制度理事会(FRB)が大幅利上げを続けるとの見方が強まった。大規模金融緩和を維持する日銀の金融政策との方向性の違いは鮮明で、円売りが進んだ。14日の東京市場では、政府・日銀による為替介入への警戒感から買い戻される場面もあったが、「円が売られやすい基調は変わらない」(FX会社)との声が多い。
 株式市場では、大手証券関係者が「米国で大幅利上げが続き、景気の先行きに影響するとの警戒感が強まっている」と指摘。日経平均株価は10月初旬にかけ、2万6000円台まで下落するとの見方がある。
 来週20、21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が、21、22日には日銀の金融政策決定会合がそれぞれ開かれる。米国の物価動向に加え、日米の金融政策をめぐり、市場では「当面神経質な展開が続く」(資産運用会社)との声が多い。

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