欧州中銀、大幅利上げ継続へ 「0.75%」観測浮上―8日に理事会

東京, 9月7日, /AJMEDIA/

欧州中央銀行(ECB)は8日、金融政策を討議する定例理事会を開く。記録的な物価高を抑えるため、7月の前回会合に続き、利上げを決める見通し。焦点の引き上げ幅は、前回と同じ0.5%か、通常の3倍に相当する0.75%のいずれかとみられている。
 8月のユーロ圏消費者物価指数は前年同月比9.1%上昇と、伸びは過去最高を更新。ECBが目標とする2%を大きく上回った。ロシアのウクライナ侵攻を受け、エネルギーや食料の価格高騰が続き、年内に10%に達するとの予測もある。
 ECBは前回会合で、11年ぶりとなる利上げを決定。想定を超えて物価が上振れしているとして、予告していた0.25%でなく、0.5%の大幅利上げに踏み切った。これにより、民間銀行がECBにお金を預ける際の金利は0%となり、約8年ぶりにマイナス金利を脱した。
 さらに、多くの債務を抱える南欧諸国の国債利回りの急上昇(価格は急落)を抑えるため、これらの債券を買い支える制度も導入。金融市場の安定化に配慮した。
 ラガルド総裁は7月、「さらなる金利正常化が適切だ」と、引き締めを続ける考えを表明したが、引き上げ幅は「データ次第」と述べるにとどめた。物価高騰が止まらない中、理事会メンバーからは大幅利上げを推す発言が相次いでおり、市場では異例となる0.75%との見方が広がっている。

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