日大背任、コンサル代表に有罪 元理事らと共謀認定―東京地裁

東京, 10月6日, /AJMEDIA/

 日本大学医学部付属板橋病院をめぐる背任事件で、日大元理事の井ノ口忠男被告(65)らと共に背任罪に問われた医療コンサルタント会社代表、吉田徹也被告(51)の判決が6日、東京地裁であった。神田大助裁判長は井ノ口被告らとの共謀を認め、吉田被告に懲役2年6月、執行猶予4年(求刑懲役2年6月)を言い渡した。
 神田裁判長は、吉田被告が井ノ口被告の指示で、板橋病院の納入契約に、医療法人「錦秀会」前理事長の籔本雅巳被告(62)が実質経営する2社を介在させるスキームを立案したと指摘。井ノ口被告がその後、籔本被告から謝礼として金銭を提供されたことも認定した。
 その上で、吉田被告について「権勢を振るう井ノ口被告に従うことで利益の拡大ができると考え、必要不可欠な役割を果たした刑事責任は相応に重い」と非難した。一方で、関与に従属的な側面があり、病院の経営を改善した実績も考慮し、執行猶予が相当だとした。
 判決によると、吉田被告は2020年12月~21年8月、井ノ口、籔本両被告と共謀し、板橋病院の電子カルテ機器などのリース契約に不必要な会社を介在させて見積書を水増しし、日大に計約2億円の損害を与えた。

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