東京, 3月7日, /AJMEDIA/
【オーランド(米フロリダ州)時事】米男子ゴルフのPGAツアーに本格参戦して10季目の松山英樹が故障を抱え、試練を迎えている。世界最高峰の舞台で奮闘してきた体は痛みと無縁ではなく、当然プレーに影響する。最近は持ち前の安定感と爆発力が見られず、「もどかしい」と苦悩がにじむ。
今季のツアー成績が不振を示している。シーズン前半の出場10試合でトップ10入りは1度だけ。直近の2戦は予選落ちを喫した。前半戦でZOZOチャンピオンシップとソニー・オープンで優勝した昨季とは対照的で、最新のポイントランキングは90位に低迷する。
2月で31歳を迎え、故障の不安もある。5日に終了したアーノルド・パーマー招待の開幕前には、昨年悩まされた首痛が再発。「プレーに影響が出るほどではなかった」と言うものの、棄権を覚悟しながらのラウンド。松山らしい力強さは影を潜め、決勝ラウンドに進めなかった。
強風下とはいえ、ショットは左右にぶれ、ショートゲームの精彩も欠いた。体の動きをコース上で何度も確認し、「きのうできていたことが、きょうはできていない」。パーマー招待中に黒宮幹仁コーチがチーム松山に合流。故障を防ぎ、結果に直結するスイング固めへの取り組みを続ける。
今季最初のメジャー大会、マスターズ・トーナメント(4月6~9日)が約1カ月後に迫る。アジア選手初制覇の快挙を果たした2年前も、直前まで調子は上がらず、本番を迎えて勝った。松山は「(試合で)早く予選くらいは通れるようになりたい」と言葉を絞り出し、自らの復調を期した。