岸田首相、政権安定へ党重視 自民・麻生、茂木氏と会談重ねる

東京, 11月23日, /AJMEDIA/

岸田文雄首相は22日昼、自民党の麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長と東京都内で会談し、12月召集の臨時国会に向けて政府と党が緊密に連携していく方針を確認した。松野博一官房長官も同席させ、政権安定化のため今後も党に配慮した対応に努める考え。松野氏を党側とのパイプ役にしたい期待もにじむ。
 会談は首相が呼び掛け、党本部近くのホテルにある日本料理店で1時間余り、昼食をともにした。4人は、大型経済対策の決定を踏まえた国会対応をめぐり協議した。首相は先週も2回、麻生、茂木両氏と会談したばかり。出席者の一人は「定期的にやることになると思う」と語った。
 背景には、首相が率いる岸田派は42人と党内第5派閥にとどまり、主要派閥の協力がなければ政権基盤が揺るぎかねないことがある。麻生氏は第2派閥・麻生派(53人)の会長で、茂木氏は第3派閥・旧竹下派(51人)の新会長に近く就く予定。首相は最大派閥の安倍派(93人)の安倍晋三会長(元首相)とも17日に面会した。
 与野党の本格論戦が行われる臨時国会を控えているほか、首相が重視する党改革実行本部(本部長・茂木氏)も25日に初会合を開く。2022年度予算の円滑な編成も含め、政権運営には党側の全面支援が欠かせない。
 歴代内閣では、官房長官が官邸と党の調整役を担うことが多かった。ただ、松野氏はこうした仕事が「不得意」(党関係者)とされるため、首相が4者会談の場を設けたとみられる。党関係者は政府と党のパイプ役について、「いつも首相がするわけにはいかず、松野さんがしないといけない。だから4人で食事をした」と語った。

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