参院予算委で新年度予算案審議 政治資金や地震対応などで論戦

東京, 03月05日 /AJMEDIA/

国会は4日から参議院予算委員会で新年度予算案の実質的な審議が始まり、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題や、能登半島地震への対応などについて論戦が交わされました。

このうち、立憲民主党の蓮舫氏は、岸田内閣の閣僚や自民党幹部の後援会を含む、政治団体の会計処理をめぐって「集めたお金を公開基準が緩い政治団体に移し替え、何に使ったか分からない事例があり、透明化の向上に逆行している。第三者が確認できない会計処理は法律の抜け穴ではないか」と指摘しました。

これに対し岸田総理大臣は「それぞれの団体の活動目的や実態に沿って必要な資金が移動され、法律に基づいて対応されている。ただ、疑念があるのであれば、それを晴らすための法改正などを考えていくべきだ。指摘に対しては丁寧に本人が説明することが重要だ」と述べました。

自民党の佐藤参議院国会対策委員長代行は経済政策をめぐり「日経平均株価が初めて4万円を突破した。政策の結果と言えると思うが、この成果をいかに実体経済に落とし込むかが大事だ。株価が上がって生活がよくなったとつながるように努力をお願いしたい」と求めました。

これに対し岸田総理大臣は「日本経済の変革の足音に対しマーケット関係者がポジティブな評価を行っていることは力強く思っている。こうした動きを定着させるため構造的な賃上げを含む好循環が実現できるよう政府として取り組んでいく」と述べました。

自民党の友納理緒氏は能登半島地震への対応をめぐり「高齢者も含めた住民が戻ってこられる環境を整えるには、住居などの生活基盤はもちろん医療・介護などを早急に復旧し再構築する必要がある。支援の先頭に立ってリーダーシップを発揮してもらいたい」と求めました。

これに対し岸田総理大臣は「政府として、できることはすべてやるという決意のもと、医療や介護の基盤などを含めた地域の復興・復旧に取り組む。石川県による創造的復興に向けた医療・福祉の体制の検討もしっかりと後押ししていく」と述べました。

一方、次期戦闘機など他国と共同開発する防衛装備品の第三国への輸出をめぐり、岸田総理大臣は「第三国への直接移転に関する方針や条件などを国会で明確に説明することは国民の理解を得るうえで重要だ。与党間の調整を丁寧に進め、政府としても国民に説明できるようにしていきたい」と述べました。

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