内密出産指針、「明文化は評価」 6、7例目も公表―慈恵病院・熊本

東京, 10月7日, /AJMEDIA/

 妊婦が病院にのみ身元を明かして出産する「内密出産」を独自に導入している慈恵病院(熊本市)の蓮田健院長は6日に記者会見を開き、国のガイドライン(指針)公表について、「これまで公的なよりどころがなかった。明文化されたことは評価したい」と述べた。新たに国内6、7例目となる内密出産も公表した。
 指針では、身元情報を明らかにして出産するよう妊婦を説得することを医療機関に求めたが、蓮田院長は「(切迫した状況では)出産前に説明できない」と指摘。同院では「分娩(ぶんべん)室で確認し、退院までに一部の職員へ明かせば内密出産、誰にも明かさなければ匿名出産」との運用方法を取るとした。
 また、妊婦の説得に行政機関の同席が望ましいとしたことについて、「妊婦は行政に不安感や不信感を抱えている。病院の後に行政が説得するのが望ましい」と述べた。
 指針が示さなかった子供への出自情報の説明方法に関し、「何らかの方針を作らないといけない」と話した。
 同院によると6、7例目は、いずれも西日本在住の成人女性。身分証明書のコピーを提出して退院し、生まれた子は乳児院へ預けられたという。

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