中国軍、演習継続 台湾海峡で軍艦にらみ合い

東京, 4月10日, /AJMEDIA/

【北京時事】中国軍は9日、台湾を取り囲む形の軍事演習を継続した。台湾の蔡英文総統が米国でマッカーシー下院議長と会談したことへの対抗措置で、10日までの3日間を予定する。習近平指導部は米台接近に対する威嚇効果を狙うが、昨年8月の軍事演習と比べ、抑制気味の展開となっている。台湾世論を過剰に刺激しないよう意識しているとみられる。

 中国国営中央テレビによると、9日は台湾本島と周辺海域の標的に対し「統合的な模擬攻撃」の訓練を行った。戦闘機や爆撃機などが艦艇と連携して活動。台湾東部沖に展開した軍艦は台湾側艦艇を目視で確認できる距離まで接近したという。中国の空母「山東」も演習に加わっているもようだ。
 台湾国防部(国防省)は9日、午後4時(日本時間同5時)までに中国の軍用機延べ70機と軍艦延べ11隻を確認。軍用機のうち延べ35機が台湾海峡の中間線を越えて台湾の南西・南東空域へ進入した。ロイター通信によると、中台の軍艦約10隻ずつが中間線付近に展開し、にらみ合いとなった。
 8日からの演習には、弾道ミサイルを扱うロケット軍も参加。中国の軍事専門家は国内メディアに対し、中国軍が8日に公開した動画で短距離弾道ミサイル「東風11」が確認できたと述べた。これまでのところ、発射は確認されていないが、台湾国防部は「ロケット軍の動向を監視し、防空部隊が高度な警戒態勢を敷いている」とした。

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