ロシア、紛争絶えないCISに結束呼びかけ 旧ソ連の首脳会議開幕

東京, 12月27日, /AJMEDIA/

 旧ソ連諸国で構成する独立国家共同体(CIS)は26日、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクで非公式首脳会議を開いた。ウクライナ侵攻で苦戦を続けるロシアは構成国の結束を確認したい狙いだが、一部の構成国同士が今秋に武力衝突を再発させるなど、足並みの乱れが顕著になっている。

 首脳会議は27日まで開き、2022年の総括と23年の課題を話し合う。冒頭のあいさつでプーチン露大統領は「ユーラシア地域の安全保障と安定化を巡り、特に外部からの挑戦と脅威が年々強まっている」と発言。自国が2月に始めたウクライナ侵攻に言及しなかったが、ウクライナを軍事支援する欧米諸国との対立を念頭に置き、CIS参加国に賛同を呼び掛けた形だ。

 11カ国が参加するCISでは、アルメニアとアゼルバイジャンが武力衝突を繰り返すなど、参加国同士の紛争が絶えていない。両国は9月にも武力衝突を再発させて、200人以上が死亡していた。またキルギスとタジキスタンも同月に衝突を起こし、200人近くの死者を出していた。

 これらの衝突を念頭に置き、プーチン氏は「残念ながら参加国の間でも不一致が目立つことを認めなければならない」と言明。そのうえで「我々は協力する用意があり、それを実現していく」と訴えた。CISは10月にもカザフスタンで首脳会議を開いていたが、盟主といえるロシアは短期間で再び会議を開き、参加国をつなぎ留める狙いとみられる。

 ロシアから侵攻を受けるウクライナはCISから脱退していないが、会議の参加を見送り続けている。ウクライナ外務省は26日、国連加盟国に対し、ロシアを国連と安保理から除名するように呼び掛ける声明を発表した。

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