マイクロチップ義務、来月から 販売の犬猫、情報登録

東京, 5月30日, /AJMEDIA/

 ペットの犬や猫にマイクロチップ装着を義務付ける改正動物愛護管理法が6月1日に施行される。飼い主の情報が登録されたチップを埋め込むため、首輪のように外れず、はぐれても連絡がつきやすくなる。無責任な遺棄も防げ、環境省の担当者は「所有者が分かるので、むやみに捨てる人が減る効果がある。最後まで飼うことが殺処分を減らすことにつながる」と話す。
 マイクロチップは直径1ミリ、長さ8ミリ程度の円筒形で、獣医師らが専用の注射器で背中部分の皮下に埋め込む。費用は数千~1万円程度。15桁の数字が記録され、自治体などが専用の機械で読み取り、データベースの登録情報と照合できる。登録情報は飼い主の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、犬や猫の品種、毛色、生年月日、性別―など。
 これまでも民間団体によるチップ登録制度はあったが、6月以降は法定化される。日本獣医師会の担当者は「民間で取り組んできたことが法律で明文化されたことは非常に大きな意味を持つ」と話す。
 装着義務が生じるのは、ブリーダーやペットショップが販売する個体。守らない業者には都道府県知事が勧告や命令を行い、悪質な場合は業務取り消し命令の対象となる。
 一般の人がチップの付いた犬猫を業者から購入した場合、30日以内に登録情報を書き換える義務が生じる。その際はチップの識別番号と、購入時に業者からもらう登録証明書に書かれた暗証番号が必要だ。オンラインで申請する場合、手数料は300円。
 現在家庭で飼っている犬猫への装着は努力義務だが、チップを一度入れれば情報登録の義務が生じる。引っ越しなどで住所が変われば、その都度書き換える必要がある。
 ペットフード協会によると、国内で飼われている犬猫は推計約1600万匹。環境省はペットショップやブリーダーを経由し、チップ装着が義務化される犬猫は年間約41万匹に上ると見込んでいる。同省の担当者は「販売される犬や猫はチップを必ず装着している。迎え入れたら、自身の個人情報の登録をお願いしたい」と呼び掛けている。

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