ペットボトル、3割を再生素材で 年内に4倍、環境対策強化―キリン

東京, 1月20日, /AJMEDIA/

 キリンホールディングスは19日、ペットボトルの原料に使うリサイクル樹脂の比率を大幅に引き上げる方針を明らかにした。現在の8%から年内に30%と4倍近くまで上げる。神奈川県の工場で3月に再生ボトルの製造を開始。ペットボトルへの再生率向上を加速させ、環境対策を一段と強化する。
 ペットボトルから新しいボトルへの再生は「水平リサイクル」と呼ばれる。飲料メーカー団体などで構成するPETボトルリサイクル推進協議会によると、2021年度の国内での水平リサイクル比率は20.3%で、30年度までに50%に引き上げる目標を掲げる。
 キリンは、この比率を27年に50%に高める計画で、まずは年内に30%の達成を目指す。清涼飲料子会社キリンビバレッジの湘南工場(神奈川県寒川町)で、3月上旬から使用済みボトル由来の樹脂を100%使ったボトルの原型を製造する。石油由来の樹脂に比べ、製造工程の温室効果ガス排出量を50~60%削減できるという。
 ペットボトルのリサイクル率は9割近いが、大半は食品トレーや繊維に再生されている。飲料各社は水平リサイクルを強化しており、再生に適したボトルなどの争奪戦が起きている。

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