トルコが「ペンタゴン」建設へ 国内外に権威誇示

東京, 9月24日, /AJMEDIA/

【イスタンブール時事】トルコの首都アンカラで8月末、陸海空3軍と軍参謀本部、国防省が入居する大型庁舎の建設が始まった。これまで首都中心部の別の場所にあったそれぞれの庁舎を「一つ屋根の下」(エルドアン大統領)にまとめ、連携を強化するのが狙い。内外に権威を誇示する狙いもあるようで、地元アナリストからは、全体の形が米国防総省に似ていることから新庁舎を「トルコのペンタゴン」と呼ぶ声も出ている。

 エルドアン氏は8月30日、アンカラで行われた起工式で「敵に恐怖、友好国に信頼感を与える施設になる」と述べた。トルコが共和国建国100年を迎え、大統領選が予定される2023年までの完成を目指す。

 新庁舎は1200平方メートル超の敷地に建設される計画。陸軍、海軍、空軍の各司令部、3軍を統括する参謀本部、国防省の5者がそれぞれ入居する五つのブロックが、会議室のある三日月型の建造物を囲み、敷地の入り口ゲート付近には応接スペースとして、星型の建物が配置される。三日月と星は国旗に描かれたトルコのシンボルだ。

 アカル国防相は「サイバーセキュリティーが万全で、弾道ミサイルや生物化学、核兵器の脅威にも対応している」と強調。防衛アナリストのアフメド・アレムダル氏は「(各軍の間での)共同対処能力が向上する」と歓迎する。

 ただ、別の研究者からは、1923年の建国以降、軍事クーデターやその試みが繰り返されたトルコで「1カ所に集めるのは危険だ」という見解も聞かれた。

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