シャンシャン、もうすぐお別れ 「寂しい」、上野で惜しむ声―5回延期の末、21日返還へ

東京, 2月18日, /AJMEDIA/

 上野動物園(東京都台東区)で生まれたジャイアントパンダのシャンシャン(雌、5歳)が21日、中国に返還される。最終観覧日は19日で、抽選申し込みは既に終了。地元・上野では「長く居てくれて感謝している」「寂しい」と別れを惜しむ声が相次いでいる。
 シャンシャンは2017年6月、父リーリーと母シンシンの間に誕生した。同園でパンダが誕生したのは5年ぶり。前回の赤ちゃんは生まれて6日後に死んだため、順調に育ったのは1988年のユウユウ以来となる。17年9月にシャンシャン(香香)と命名され、同12月に一般公開されると、連日行列ができるほどの人気を呼んだ。21年6月には弟と妹に当たる双子のシャオシャオとレイレイも生まれた。
 リーリーとシンシンは中国から貸与されているため、子のシャンシャンも所有権は中国にある。協議の結果、返還は20年12月とされていたが、コロナ禍で5回延期された末、今月21日に返還されることが正式に決まった。
 上野の街からはさまざまな声が聞かれた。アメ横商店街にある日本茶専門店「茶の君野園」の君野信太郎社長(73)は「シャンシャンは上野生まれということもあり本当に印象的。上野に居続けてほしかったが、長いこと居てくれて感謝している」と感慨深げに話す。
 上野観光連盟の二木忠男名誉会長(69)は「本音を言うと寂しいが、母親になり繁殖という役目を果たしてほしい」とエールを送る。パンダグッズを多く扱う「上野案内所」の桜井智子店長(38)は「旅立ちは寂しいが、シャンシャンとパンダたちの未来のため笑顔で見送りたい」と話した。
 上野動物園によると、シャンシャンは1月末に初めて発情が確認されたが、輸送に問題はないという。大橋直哉・教育普及課長(48)は「『本当に帰るんだな』という気持ち。中国で元気に暮らし、子孫を残してほしい」と語った。

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