お出掛け消費上向く 口紅好調、ビール増産

東京, 6月12日, /AJMEDIA/

 新型コロナウイルス感染拡大が落ち着き、夏の外出機会増加を見込んだ商戦が本格化している。多くの地域で3年ぶりに飲食店の営業などの制限がなくなり、顔を華やかに見せる口紅や装いをきちんと見せるジャケットなど、しばらく不振だった商品が売れ始めた。飲料各社はビールなどの増産態勢を整える。
 松屋では5月の化粧品販売額が前年同月比5割増えた。口紅やアイシャドーなど色味を添える商品がけん引しており、同社は「友人との食事などに備えて買いそろえている」(広報)とみる。艶が出るリップグロスなどコロナ禍で不調だった商品も人気という。そごう・西武では、在宅勤務から出社へのシフトなどを背景に、紳士・婦人用とも夏物のジャケットやスーツが売れている。
 友人や同僚らとの外食需要を見込み、酒類各社は業務用ビールを増産。今年は全国各地でビアガーデンが開かれ、ビール大手担当者は「秋の値上げ前に乾杯する人が増えそう」と期待する。
 6月の生産は、サッポロビールが前年同月比2倍超、サントリービールは8割増、アサヒビールは7割増、キリンビールは5割増と、各社そろって攻勢を掛ける。キリンは、熱中症対策をうたう清涼飲料「ソルティライチ」も3割増産する。
 ドラッグストア大手ウエルシア薬局(東京)では5月下旬以降、乗り物酔い止め薬が前年同期比86%増、日焼け止めは56%増と販売を伸ばした。商品部担当者は「外出ムードの高まりが反映されている」と話す。一方、気温上昇とともに、シービック(東京)の制汗防臭剤「デオナチュレ」の出荷も男性向けシリーズを中心に拡大している。

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