「久しぶり」「満喫する」 「旅行支援」にぎわう観光地―水際対策緩和後、初の週末

東京, 10月16日, /AJMEDIA/

 新型コロナウイルスの水際対策緩和と、観光需要喚起策「全国旅行支援」が始まってから初の週末となった15日、各地の観光地は天候にも恵まれ、多くの観光客でにぎわった。「久しぶりに来られた」「満喫したい」。喜びの一方、事業者からはさらなる客足の回復を願う声も聞かれた。
 全国有数の温泉地として知られる神奈川県箱根町。箱根湯本駅前では、日本人だけでなく外国人観光客の姿も多く見られた。バスを待っていた英国の会社員トム・ジェームズさん(33)は「コロナ前から日本に来たかった。水際対策の緩和で来ることができてうれしい」と声を弾ませた。全国旅行支援を使って千葉県から友人と来たという女性(69)は「2年10カ月ぶりの旅行。(コロナが)少し不安だが、楽しみたい」と話した。
 大阪の観光名所「通天閣」や道頓堀周辺も、午前中から観光客で混雑した。愛知県蒲郡市から家族3人で来た男性会社員(48)は「お好み焼きやたこ焼きを食べて、家族で大阪を満喫したい」と笑顔を見せた。道頓堀近くの和菓子店の女性従業員(66)は「外国人観光客も少しずつ増えてきた。いろいろな対策を打っているので、早く元に戻ってほしい」と話した。
 通天閣を運営する「通天閣観光」の高井隆光社長は「出足は好調だと思う。水際対策緩和は始まったばかりなので、効果が出てくるのはこれからだろう」と期待を込めた。
 那覇市の国際通りでも、多くの観光客が買い物に訪れた。奈良市から来た男性会社員(22)は「世間の雰囲気もあって旅行に行ける場所が少なかった。久しぶりに来られてうれしい」と話した。土産物店の女性店員(60)は「コロナ真っただ中の時と比べるとだいぶ人が増えた。全国旅行支援の効果もあるのでは」と喜んだ。
 一方、別の土産物店を経営する男性(60)は「人は少しずつ増えているが、コロナ前に比べたら全然少ない。この2年間の赤字を埋めるには時間がかかる。しばらくは厳しいだろう」と険しい表情で語った。

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