「ご飯が進む」おかず続々 食品値上げでお米に商機―メーカー各社

東京, 9月5日, /AJMEDIA/

 食品メーカー各社が、ご飯に合うおかずを手軽に作れる商品に力を入れている。小麦をはじめ食品の値上がりが相次ぐ中、値下がり傾向にある「お米」の人気が高まるとみているためだ。財布のひもを固くする消費者に振り向いてもらおうと、目新しさをアピールしている。
 味の素は、肉や野菜と炒める調味料「Cook Do 今夜は中華飯」を発売した。ご飯にかけて食べるため、ソースのとろみや味は「ご飯に合う品質を徹底追求した」と商品担当者。フライパン一つで栄養のある本格中華ができるという。
 冬の定番のお鍋に、ご飯が進む料理の代表格とも言える焼き肉をプラスしたのはエバラ食品工業。肉を焼き、野菜と絡めて煮込むと鍋が完成する「フライパンで焼肉鍋」を売り出した。日本ハムは「小麦の値上がりで、(スーパーなどの)得意先からお米との商品提案を強化したいとの要望がある」(広報)として、チルドタイプの具入りおかずの素「中華名菜」シリーズを刷新。1年を通じて価格が安定しているきのこで作る「鶏肉ときのこのオイスターマヨ炒め」を投入した。
 農林水産省によると、7月の2021年産米の60キロ当たりの相対取引価格(全銘柄平均、速報値)は、1万2593円と前年同月比で約1割下落。コメ離れに加え、新型コロナウイルスの影響で外食向けの需要回復が遅れていることなどを背景に、下落傾向が続いている。

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