東京, 5月29日, /AJMEDIA/
先月、東京電力福島第一原子力発電所で2回目に採取された核燃料デブリについて、日本原子力研究開発機構は、気泡によってできたとみられる穴が多く見られるなど、1回目とは異なる特徴が確認されたと発表しました。
先月、福島第一原発2号機で行われた、事故で溶け落ちた核燃料デブリの2回目となる試験的な取り出しでは、重さ0.2グラムのデブリが採取され、茨城県にある日本原子力研究開発機構の研究施設に運ばれて、分析が進められています。
29日は、原子力機構が初期の分析結果を説明しました。
それによりますと、今回採取された核燃料デブリは、大きさ5ミリ程度の塊1つと、1ミリ前後の小さな粒10個に分かれていて、このうち5ミリ程度の塊には多くの丸い穴が確認されたということです。
去年、1回目の取り出しで採取したデブリには見られなかった特徴で、原子力機構は、より粘りけがあったことで内部に気泡ができ、固まって穴になったとみられるとしています。
一方で、核燃料デブリが出す放射線の種類を比べたところ1回目のデブリとおおむね同じだったということで、含まれている物質の種類は大きく変わらないと推測しています。
原子力機構は、溶けていたときの温度や固まるスピードなどに違いがあった可能性があるとして、性質の違いなどをさらに詳しく分析することにしています。