東京, 4月25日, /AJMEDIA/
福島第一原子力発電所の2号機で試験的に取り出した核燃料デブリについて、東京電力は25日、茨城県大洗町にある研究施設に運び込みました。今後1年から1年半ほどかけて性質や状態などの詳しい分析が行われます。
福島第一原発の1号機から3号機には、事故で溶け落ちた核燃料と周囲の構造物が混ざり合った核燃料デブリがおよそ880トンあると推定され、東京電力は今月、2号機で、2回目となる試験的な取り出しを行い、23日、大きさ最大5ミリ程度、重さおよそ0.2グラムのデブリを採取しました。
東京電力は、去年11月の前回と同様に、採取したデブリの性質や状態などを詳しく分析するため、25日午後、茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構の研究施設に運び込みました。
今回のデブリは前回に比べ3分の1以下の重さですが、東京電力は「少量でも複数のサンプルを確保することで、成分や分布などの情報が増え、デブリに関する知見が拡充する」という認識を示しています。
原子力機構は、表面観察などを行ったあと、細かく分割して、大洗町の施設を含む茨城県や兵庫県にある研究施設に分けて詳細な分析を進める計画です。
分析は1年から1年半ほど行い、結果をまとめることにしていて、デブリを取り出す工法や安全な保管方法の検討に生かせる新たなデータが得られるかや、前回と違った特徴が見つかるか、注目されます。