JR西の「人型ロボ」を操縦してみた–鉄道の設備保守、何ができる?

東京, 6月28日 /AJMEDIA/

 JR西日本は6月27日、鉄道メンテナンス用の人型ロボット「多機能鉄道重機」を、7月にも使用開始すると発表した。

 今回の発表は、都内で開催されたJR西日本の社長会見で説明された。会場には多機能鉄道重機の実物が展示されており、実際に操作を体験することもできた。筆者が体験した、このロボットの操作の模様をお伝えしよう。

操縦した感覚は?
 多機能鉄道重機は、人機一体が開発した「零式人機」をベースに、鉄道メンテナンス向けとしたものだ。JR西日本と人機一体は、JR西日本グループのJR西日本イノベーションズが出資している関係にある。この2社に、信号通信機器メーカーの日本信号が加わり、今回の機械の開発を進めたという。

 多機能鉄道重機は、人の上半身に相当する人型ロボットのほか、システムを搭載する鉄道工事用車両、操縦室、ロボットを支えるブームからなる。ロボットは最大12mの高所作業が可能で、操縦室から遠隔操作することで、高所作業時の安全性向上を図る狙いだ。今回の会見では、ロボットと操縦室のみが展示されていた。

 ロボットの操縦には、2本のグリップアームとHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を使用する。グリップは、押す、引く、上げる、下げる、ひねるといった動作が可能で、操縦者の腕の動きに連動し、ロボットの腕も動く。また、グリップにはボタンやトリガーなどがあり、これでつかむ、放すといった操作ができる。

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