「おらおらでひとりいぐも」 ドイツの文学賞受賞 日本作品で初

東京, 9月8日, /AJMEDIA/

4年前に芥川賞を受賞した若竹千佐子さん(68)の小説、「おらおらでひとりいぐも」のドイツ語版が、ドイツの文学賞、「リベラトゥール賞」に日本の作品として初めて選ばれ、若竹さんが喜びを語りました。

岩手県出身の若竹千佐子さんのデビュー作、「おらおらでひとりいぐも」は、夫に先立たれた70代の女性が孤独や老いに直面しながらも新しい生き方を見いだしていく姿を、東北弁を交えて描いた作品で4年前に芥川賞を受賞しました。

この作品は去年、ドイツ語に翻訳され、ドイツでも出版されていましたが、出版社によりますと、日本時間の7日、アジアやアフリカなどの女性作家の作品に贈られるドイツの文学賞「リベラトゥール賞」に選ばれたということです。

この賞に日本の作品が選ばれるのは初めてです。

ドイツ語版の出版社などによりますと、作品に登場する東北弁はドイツにある地方の方言で翻訳されたということで、孤独の寂しさや老いといったテーマが高齢化の進むドイツでも共感を得たということです。

受賞を受けて、オンラインで会見した若竹さんは「海外の人が私の本を手に取って読んでくださるだけでなく、名誉ある文学賞をいただき、本当に感激しています。人生の哲学のようなものを形にしたいと思って書いた作品です。受賞を励みに、『まだおらはこれからの人だ』と思って頑張ろうと思います」と話していました。

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