東京, 3月4日, /AJMEDIA/
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中、G7=主要7か国の各国の科学者を代表する機関が共同声明を発表し「人類の根本的価値の明白な侵害だ」などとして、ロシアの指導者に対し直ちに侵攻を停止するよう求めています。
G7=主要7か国の各国の科学者を代表する機関である日本学術会議やフランス科学アカデミー、全米科学アカデミー、それに英国王立協会などは共同で声明を発表しました。
声明では「ウクライナに対する攻撃は明白な国際法違反であり、人類の根本的価値の明白な侵害である。学問の自由ならびに学術の交流および協力の機会の基礎となる自由、民主主義および自決の基本原則に対する攻撃だ」とロシアの侵攻を非難しています。
一方、ウクライナの人々に対しては深い同情を示すとともに「決意を持って『ウクライナ国立科学アカデミー』を支持する」として、ウクライナの科学者などとの連帯を呼びかけています。
最後にロシア国内には侵攻に反対して声を上げる人たちがいると指摘したうえで「ロシアの指導者に対し、ウクライナに対するあらゆる軍事行動を直ちに停止するよう要求する。戦争を終わらせるべきだ」と訴えています。
各国ノーベル賞受賞者 160人以上が連名でロシア非難の公開書簡
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、世界各国のノーベル賞受賞者合わせて160人以上が、連名でロシアを非難する公開書簡を発表しました。
この中で軍事侵攻は、国連憲章に違反するものなどとしたうえで「プーチン大統領などが行っている戦争は、不当で残虐であり、将来のために何も生み出さない」と厳しく非難しています。
そして、ウクライナの子どもを含む市民や兵士、それにロシアの兵士などがすでに犠牲になっているとして、ロシアに対しウクライナから速やかに軍を撤退させるよう求めています。
書簡には2014年に物理学賞を受賞した天野浩氏や、2012年に医学・生理学賞を受賞した山中伸弥氏、2000年に化学賞を受賞した白川英樹氏など、日本人の受賞者や、去年、平和賞を受賞したマリア・レッサ氏や2017年に文学賞を受賞した、カズオ・イシグロ氏らが名前を連ねています。