「日光の社寺」世界遺産登録から25年 観光地の魅力向上に課題

東京, 12月4日, /AJMEDIA/

栃木県の日光東照宮など「日光の社寺」が世界遺産に登録されてから、4日で25年になります。各地で外国人観光客が増加する中、市内の宿泊者数は伸び悩んでいて、観光地としての魅力をどう向上させるかが課題となっています。

日光東照宮と日光二荒山神社、それに輪王寺からなる「日光の社寺」は、貴重な建造物が100棟以上あることや、周辺の自然と一体化して独特の景観を作り出していることなどが評価され、1999年12月4日にユネスコの世界遺産に登録されました。

日光市は、世界遺産に登録される前は、観光客の減少に悩まされていましたが、登録後は地元の観光活性化の取り組みなどが実を結び、市内を訪れる観光客はコロナ禍の前まで7年連続で1000万人を超えるなど、国内有数の観光地としてにぎわっています。

一方、市内で宿泊する人の数は横ばいの状態が続いていて、観光客全体の3分の1ほどにとどまっています。

市では首都圏から日帰りで訪れる人が多いことが背景にあるとして、観光地全体の魅力をどう向上させ、宿泊につなげていくかが課題となっています。

東武日光駅の観光客は
世界遺産に登録されてから25年となった4日も、日光市の東武日光駅はスーツケースなどを持った観光客でにぎわっていました。

このうち、神奈川県から友人と訪れたという女性は「きょうが世界遺産への登録から25年になるのを知っていたので、修学旅行ぶりに来ました。輪王寺の五大明王を見たり、二荒山神社で限定の御朱印をもらったりするのが楽しみです」と話していました。

また、香川県からの家族連れは「きょうが世界遺産登録から25年の日だとは知りませんでしたし、世界遺産になってからそんなに長い時間がたっていたのかと驚きました。これから東照宮へ行って三猿を見てきます」と話していました。

メキシコから訪れた4人組の男性は「日本の伝統文化を見たくて日光を選びました。世界遺産登録から25年とは知らなかったのでびっくりです。ラッキーな日になりました」と話していました。

スコットランドから訪れた男性は「日光の滞在は4日目で、社寺や自然を見て回りました。ほかの観光地と違って社寺が山間部にあるのが特徴的でよかった」と話していました。

日光市観光協会の福田栄仁事務局長は「社寺の見学に加え、奥日光の自然を楽しむなどさまざまな目的地に訪れてもらうことで、観光客の滞在時間を伸ばしていきたい」と話していました。

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