東京, 7月29日 /AJMEDIA/
Appleが折りたためる「iPhone」の開発に取り組んでいるといううわさは、何年も前からささやかれてきた。Apple自体は何も明らかにしていないが、市場では9月に開催されるであろう新製品発表イベントで折りたたみiPhoneが登場するのではないかという期待が高まっている。そこでApple初の折りたたみスマートフォンについて、筆者が抱いている考えと懸念を述べたいと思う。
筆者は以前、既存の折りたたみスマートフォンに失望している理由と、Appleがこの市場の起爆剤となり得る理由について書いた。実際、折りたたみスマートフォン市場は起爆剤を必要としている。この1カ月間にサムスンとMotorolaから新しい折りたたみスマートフォンが発表されたが、どちらも既存のモデルを改良したものにすぎず、興奮させられることはなかった。
折りたたみスマートフォンは、ぱっと見には悪くない。しかしディスプレイを曲げられるという目新しさを除けば、特別な点は何もない。「Android」陣営から続々と登場する折りたたみスマートフォンを見て、筆者は折りたたみiPhoneもまた、似たような過剰な製品になるのではないかという不安にかられている。
もし折りたたみiPhoneが登場するなら、それは「ディスプレイを曲げられるiPhone 15」以上のものであってほしい。
以下は、筆者が折りたたみiPhoneに期待するものだ。
ソフトウェアの強化
残念ながら、これまでに登場したAndroid搭載折りたたみスマートフォンは、サムスンの最新モデルである「Galaxy Z Fold6」や「Galaxy Z Flip6」を含めて、基本的には柔軟なディスプレイを搭載した普通のAndroid端末にすぎない。ハードウェアは確かに印象的だが、半分に曲がるという目新しさに慣れてしまえば、ありふれたスマートフォンにすぎない。違いは、価格が非常に高いことだけだ。
問題は、折りたためるというハードウェア面は進化していても、ソフトウェア面は基本的に折りたためない普通のスマートフォンと変わらないことだ。肝心かなめのAndroidには、折りたたみスマートフォンの大画面を生かす調整はほとんど加えられておらず、サードパーティー製のアプリにも、折りたためるディスプレイをうまく生かしたものはほとんどない。その結果、筆者は依然として、折りたたみスマートフォンの真価を実感できずにいる。